「店舗が話題になっているけど、なぜ普及しないのか知りたい」
「導入事例を見て、自社でも展開できるか判断したい」
「運営コストや万引き対策など、実際の課題を把握したい」
このようにお考えではないでしょうか?
結論から言うと、無人店舗が普及しない理由は以下の4つです。
- HACCPに基づく食品衛生管理に現状限界がある
- 無人決済やセルフレジに対する心理的抵抗の根強さ
- 高額な初期投資と維持費が企業の導入を阻んでいる
- 人的サポートなしでは解決できない課題が残り続けている
しかし、これらの課題を解決する新たな仕組みも登場しています。
本記事では、無人店舗が普及しない背景を具体的な事例を交えて解説するとともに、解決策として注目される「スマリテ」の仕組みまで紹介します。
この記事を読めば、無人店舗が普及しない理由と成功に向けた具体的な解決策が明確になるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
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- 持ち逃げリスク無し
- 1台で『常温・冷蔵・冷凍』3つの温度帯に対応
- テック業界初!3つの物体識別方式を統合
無人店舗が普及しない4つの理由【事例から見る現状】

本章では、無人店舗が普及しない4つの理由について、具体的な事例から解説します。
- HACCPに基づく食品衛生管理に現状限界がある
- 無人決済やセルフレジに対する心理的抵抗の根強さ
- 高額な初期投資と維持費が企業の導入を阻んでいる
- 人的サポートなしでは解決できない課題が残り続けている
HACCPに基づく食品衛生管理に現状限界がある

無人店舗の普及を阻む大きな壁のひとつが、HACCP(食品の安全を確保する衛生管理基準)に基づく管理の難しさです。
実際に問題となっているのは以下の2点です。
課題 | 現状の問題点 | 具体的なリスク |
---|---|---|
温度管理 | 冷蔵・冷凍食品の保管温度が適切に維持できないことがある | 食品劣化や食中毒の発生リスク |
消費・賞味期限管理 | 期限切れの商品が自動で販売停止されない | 消費者が誤って購入し、健康被害につながる恐れ |
多くの無人店舗では生鮮食品や調理済み食品の販売を避け、常温保存が可能な加工食品や飲料に限定することでリスクを回避しています。
理論上、AIカメラやIoT(モノのインターネット)を駆使すれば、温度・期限・衛生管理を自動化できるはずです。
しかし、機器の導入コストや管理の手間を考えると、現時点で「完全無人化」は難しく、「省人化」にとどまっているのが現状です。
無人決済やセルフレジに対する心理的抵抗の根強さ
無人店舗の決済システムが普及しにくい理由のひとつに、消費者の心理的抵抗があります。
例えば、スーパーのセルフレジが空いていても、あえて有人レジに並ぶ方が多いのは、「操作が面倒そう」「エラーが起きたら困る」「店員に任せたほうが早い」と感じるからです。
実際、中国で導入されたウォークスルー型決済の無人店舗「Bingo Box」では、「本当に会計できているのか不安」と感じる方が多く、利用が伸びなかったという事例もあります。
参考:東洋経済
無人店舗が普及するためには、技術の進化だけでなく「消費者が安心して使える環境づくり」が不可欠でしょう。
高額な初期投資と維持費が企業の導入を阻んでいる
無人店舗は省人化によるコスト削減が期待される一方で、初期投資と維持費の高さが導入の障壁になっています。
仮に月100万円の利益が出たとしても、初期投資を回収するまでに1年以上かかる計算になり、短期的な利益を求める企業にとってはリスクが大きいのが現状です。
また、無人店舗だからといって完全に人件費ゼロにはならず、システムの監視やメンテナンスのために最低限の人員が必要です。
人的サポートなしでは解決できない課題が残り続けている
無人店舗は「完全に人の手を排除できる」と思われがちですが、人的サポートが不可欠な場面が多く、完全無人化は難しいのが現状です。
例えば、以下のような課題はシステムだけでは解決できず、人の対応が求められるケースが多いです。
課題 | 具体的な問題 | 必要な対応 |
---|---|---|
消費期限・品質管理 | 期限切れ商品の自動撤去が困難 | スタッフによる目視確認・廃棄作業 |
システムエラー | AIの誤認識・決済ミスが発生 | 利用者の問い合わせ対応・補助 |
防犯対応 | 万引き・商品の取り間違い | 監視・巡回・トラブル対応 |
年齢制限商品の販売 | 酒・タバコの年齢確認が難しい | リモートまたは有人チェック |
実際に、無人店舗の代表例である「Amazon Go」の無人店舗には多くの人手が関与しているとの報道がありました。
報道によると、約1,000人のインド人スタッフが精算内容の確認や監視カメラの映像をチェックし、顧客の行動を記録していたそうです。
参考:IT media NEWS
このように、無人店舗は技術革新によって進化していますが、現時点では「完全無人」ではなく「省人化」にとどまっているケースがほとんどです。
今後、AIやロボットの精度が向上すればさらに省人化が進む可能性はありますが、現在はまだ「人的サポートが欠かせない」のが実態でしょう。

無人店舗の新たな解決策「スマリテ」とは?

高額なシステム導入費や防犯対策、消費者の心理的ハードルといった課題を解決する手段として注目されているのが、無人小売システム「スマリテ」です。
従来のウォークスルー型店舗のように大規模なAIカメラやゲートを必要とせず、シンプルな機構で低コスト・高効率な無人販売ができます。

クラウド管理システムにより、遠隔での在庫確認・温度調整・価格変更が可能なため、人件費や運営コストの削減にもつながります。
ウォークスルー型無人店舗では導入コストやシステムの誤作動が課題となっていましたが、スマリテはそれらを解決し、より現実的な形で「無人店舗の実用化」を進められるシステムです。
無人販売機型1台の一般的な相場は100万円から200万円程度ですが、「スマリテ」は58万円から導入可能です。
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無人店舗の運営形態3タイプを徹底比較|仕様技術・コスト面

無人店舗の運営形態は次の3種類です。
名称 | セルフレジ型 | ウォークスルー型 | 無人販売機型 |
---|---|---|---|
イメージ画像 | ![]() | ![]() | ![]() |
使用技術 | 商品スキャン技術 | RFIDタグ(電子チップ) ビデオ解析技術 商品棚の重量センサー 顔認証技術など | IoTセンサー技術 モバイル決済技術など |
導入コスト | 100~300万円程度*1 | 500~2,000万円程度*1 | 100~300万円程度*2 |
運営コスト | 8~30万円程度*1 | 30~80万円程度*1 | 2~6万円程度*2 |
*2 2台想定、筆者調査の推定値(小さな店舗程度の面積を想定)
※24時間稼働と仮定、テナント料や在庫管理費は除く
本章では、無人店舗の運営形態3タイプについて、仕様技術やコスト面を徹底比較します。
セルフレジ型

名称 | セルフレジ型 |
---|---|
使用技術 | 商品スキャン技術 |
導入コスト | 100~300万円程度* |
運営コスト | 8~30万円程度* |
※24時間稼働と仮定、テナント料や在庫管理費は除く
セルフレジ型の無人店舗は、消費者が自分で商品をスキャンし、会計まで行う仕組みです。
コンビニやスーパーで導入が進んでいるため、利用経験のある方も多いでしょう。
具体的な流れは以下の通りです。
- 商品のバーコードやICタグをスキャン
- タッチパネルで内容を確認し、支払い方法を選択
- 現金・クレジットカード・QR決済などで決済
一方で、高齢者や機械操作が苦手な方にとっては使いづらい場合があり、補助スタッフの配置が必要になるケースもあるため、完全無人化には至らないことが多いです。
ウォークスルー型

名称 | ウォークスルー型 |
---|---|
使用技術 | RFIDタグ(電子チップ) ビデオ解析技術 商品棚の重量センサー 顔認証技術など |
導入コスト | 500~2,000万円程度* |
運営コスト | 30~80万円程度* |
※24時間稼働と仮定、テナント料や在庫管理費は除く
ウォークスルー型の無人店舗は、レジを通らずに店を出るだけで自動的に決済が完了する仕組みです。
「Amazon Go」のようなシステムが代表例で、AIカメラや重量センサー、顔認証技術を活用し、消費者の動きをリアルタイムで追跡します。
利用の流れは以下の通りです。
- 専用アプリやICカードで入店認証
- 欲しい商品を棚から取る(センサーが自動認識)
- そのまま店を出ると、事前登録した決済方法で自動支払い
しかし、導入には高性能AIカメラ・センサー・ゲートシステムなどの設備が必要なため、初期投資が高額になります。
無人販売機型

名称 | 無人販売機型 |
---|---|
使用技術 | IoTセンサー技術 モバイル決済技術など |
導入コスト | 100~300万円程度* |
運営コスト | 2~6万円程度* |
※24時間稼働と仮定、テナント料や在庫管理費は除く
無人販売機型は、複数の無人販売機を集約し、一つの店舗として運営する形態です。
無人販売機の代表例である「スマリテ」では、IoT(モノのインターネット)技術を活用して、在庫管理や価格変更、温度調整を遠隔で制御できます。
購入の流れは以下の通りです。
- QRコードやICカードをスキャンし、ロックを解除
- 扉を開け、商品を取り出す
- 自動的に決済が完了し、購入履歴が記録される
無人販売機型のメリットは、従来の無人店舗よりも低コストで導入できることです。
ウォークスルー型のような高額なAIカメラやゲートを必要とせず、設置場所さえ確保できれば、狭小スペースでも運営できます。

無人店舗がもたらす4つのメリット

本章では、無人店舗がもたらす4つのメリットを紹介します。
- スタッフ常駐が最小限となり固定費の大幅カットが可能
- リアルタイムのデータ活用で在庫ロスを最小化できる
- 24時間無人運営で新たな顧客層を取り込める
- ピークタイムの列解消が売上と顧客満足の両方を上げる
スタッフ常駐が最小限となり固定費の大幅カットが可能
無人店舗の最大の魅力は、スタッフの配置を最小限に抑えられるため、人件費を大幅に削減できることです。
削減できるコストの例は以下の通りです。
削減できるコスト | 具体例 |
---|---|
人件費 | スタッフの給与 アルバイトの時給 |
福利厚生費 | 社会保険 交通費 制服代など |
研修・教育コスト | 新人研修 マニュアル作成費用 |
無人化により人手不足のリスクも回避できるので、安定した運営がしやすくなるのもポイントです。
リアルタイムのデータ活用で在庫ロスを最小化できる

無人店舗では、センサーやカメラ、決済システムを活用することで、リアルタイムで売上や在庫状況を管理できるのが強みです。
従来の有人店舗では、手作業での在庫管理や売上分析に時間がかかるため、仕入れの最適化が難しいという課題がありました。
しかし、無人店舗ではデジタル技術を活用し、売れ行きに応じた仕入れ・価格調整が可能になります。
例えば、次のようなデータを自動で取得できます。
取得できるデータ | 活用方法 |
---|---|
購買履歴 | 人気商品の分析 売れ筋の把握 |
時間帯別の来店傾向 | 混雑時間の特定 売り場配置の最適化 |
在庫状況 | 商品の欠品防止 過剰在庫の削減 |
24時間無人運営で新たな顧客層を取り込める
無人店舗の最大の強みは、人手を必要とせず24時間営業が可能なことです。
有人店舗では、深夜営業のために人員確保や防犯対策が必要とる上に人件費もかかるため、営業時間を制限せざるを得ませんでした。
例えば、無人店舗の24時間営業によって、次のような利用者が見込めます。
新たに取り込める顧客層 | 利用シーン |
---|---|
深夜勤務の労働者 | 仕事終わりに飲み物や軽食を購入 |
早朝に活動する人 | 通勤前やジョギング後に手軽に買い物 |
急な買い物が必要な人 | 深夜に日用品や軽食を調達 |
このように、「買い物をしたいのに営業時間が合わない」という層のニーズに応えられるのが、無人店舗の大きな強みです。
また、深夜や早朝に買い物ができる場所が少ない地域では、その利便性が差別化要因となり、リピーターの獲得にもつながるでしょう。
ピークタイムの列解消が売上と顧客満足の両方を上げる
無人店舗を導入すれば、ピークタイムの混雑を解消し、売上と顧客満足度の向上を同時に実現できます。
有人店舗では、ランチタイムや仕事帰りの時間帯にレジが混雑し、長い列ができることがありました。
無人店舗ならセルフレジやキャッシュレス決済を活用し、レジ待ち時間を大幅に短縮できます。
成功事例の一つのとして、ユニクロはRFID(無線識別)タグを活用したセルフレジを導入し、レジ精算時間を従来の3分の1に短縮しました。
参考:ネットショプ担当者フォーラム
さらに、レジ待ち時間の短縮はピークタイムの販売機会損失を防ぐ効果もあり、混雑を理由に購入を諦める顧客が減ることで売上増加につながります。

無人店舗導入のデメリット|完全無人化への課題

本章では、無人店舗導入のデメリットを3つ紹介します。
- 防犯システムやAI導入で初期コストが膨らみやすい
- 接客なしへの不安感が購買意欲を下げている
- システム障害で店舗が停止し、売上損失を被る恐れ
防犯システムやAI導入で初期コストが膨らみやすい
無人店舗の導入にあたり、最も大きな課題の一つが初期コストの高さです。
有人店舗はレジや防犯カメラを設置すれば開業できますが、無人店舗はより多くの設備投資が必要です。
主な導入コストの目安は以下の通りです。
設備 | 導入コスト(目安) |
---|---|
防犯・監視カメラ | 約10~20万円 |
顔認証システム | 約50~120万円 |
キャッシュレス決済システム | 約30~200万円 |
無人店舗では、不正防止のために高性能な監視カメラやAIによる顔認証システムを導入するケースが増えています。
また、キャッシュレス決済の普及により、クレジットカードや電子マネー対応の決済端末が必要となり、その導入コストも課題となります。
とはいえ、近年はコストを抑えた無人販売機型の店舗も登場しています。
接客なしへの不安感が購買意欲を下げている
無人店舗は便利な反面、スタッフがいないことが一部の消費者にとって不安要素となり、購買意欲を下げる原因にもなります。
特に、対面接客を重視する顧客や、新しいシステムに不安を感じる層には、無人店舗の仕組みが馴染みにくいことがあります。
無人店舗に対する主な不安点は、以下の3つです。
顧客の不安要素 | 詳細 |
---|---|
商品の選び方が分からない | 化粧品やワインなど、専門的な商品はスタッフのアドバイスなしでは選びにくい。 |
トラブル発生時に相談できない | 決済エラーや商品不具合が起こった際、その場で対応してもらえないと不安を感じる。 |
操作に慣れていない | 高齢者にとって、キャッシュレス決済やセルフレジの操作はハードルが高い。 |
システム障害で店舗が停止し、売上損失を被る恐れ
無人店舗はシステムによる自動運営が前提のため、トラブルが発生すると営業が停止し、売上に大きな影響を及ぼす可能性があります。
特に、決済システムや入退店管理システムの不具合は深刻で、顧客が商品を購入できなくなったり、最悪の場合、店舗に入れなくなる可能性もあります。
実際に、完全無人運営のジム「chocoZAP」では、スマートロック(電子錠)のシステム障害により、利用者が退館できなくなるトラブルが発生しました。
参考:日経BP

無人店舗の高コスト・顧客心理・技術トラブルを乗り越える具体策

本章では、前述した無人店舗が抱えるデメリットを解消するための具体的な施策について解説します。
- コスト面|低コスト機器選定で初期投資を下げる
- 顧客心理|ハードルを下げるガイドやスタッフサポートの設置
- 技術トラブル|定期メンテナンスで障害リスクを低減
コスト面|低コスト機器選定で初期投資を下げる
無人店舗の導入には高額な初期投資がかかるため、必要な機能を見極め、コストを抑えた機器を選ぶことが重要です。
ほかにも、導入コストを軽減するために補助金の活用も有効です。
代表的な補助金には、以下のようなものがあります。
補助金 | 詳細 |
---|---|
IT導入補助金 | キャッシュレス決済システムや防犯カメラなどのIT設備導入費を支援 |
小規模事業者持続化補助金 | 無人店舗の開業費やマーケティング費用を補助 |
上記の制度を活用すれば、初期投資の負担を大幅に抑えられるため、資金面のハードルを下げられます。
顧客心理|ハードルを下げるガイドやスタッフサポートの設置
無人店舗は便利ですが「使い方がわからない」「トラブルが起きたときに不安」といった心理的ハードルを感じる方も少なくありません。
こうした不安を取り除くには、利用者が直感的に操作できる環境を整えることが大切です。
具体的な対策として、以下のような工夫が有効です。
対策例 | 詳細 |
---|---|
分かりやすい案内表示の設置 | 店内の目立つ場所に、購入の流れや決済方法を示した案内パネル(POP)を設置する。 |
チュートリアル動画の活用 | セルフレジやキャッシュレス決済の操作方法を解説する動画を、モニターやQRコードで提供する。 |
技術トラブル|定期メンテナンスで障害リスクを低減
無人店舗での技術トラブルを最小限に抑えるためには、定期的なメンテナンスと緊急時の代替手段が欠かせません。
具体的な対策として、以下の方法が有効です。
対策案 | 詳細 |
---|---|
バックアップの導入 | 決済システムや入退店管理がダウンした場合に備え、予備のシステムを用意する。 |
システムの定期点検 | キャッシュレス決済端末やセンサー類の動作確認を定期的に実施し、故障や異常の早期発見につなげる。 |
緊急時の代替手段を用意 | QRコード決済が利用できない場合に備え、現金支払い用の簡易レジやスタッフ対応の仕組みを導入する。 |
定期点検とトラブル時の対応策を徹底し、安心して利用できる環境を整えましょう。

無人店舗の収益シミュレーション|初期投資と利益の計算方法

本章では、無人店舗の収益シミュレーションとして、初期投資と利益の計算方法を紹介します。
- 無人店舗の開業コスト|初期投資はいくらかかる?
- ランニングコストと利益率|黒字化の目安はどれくらい?
- 売上モデル別の収益シミュレーション
無人店舗の開業コスト|初期投資はいくらかかる?
無人店舗の開業には、物件取得費や設備投資、システム導入費、在庫仕入れ費など、さまざまなコストがかかります。
以下に、代表的な3つのモデル別の初期費用の目安をまとめました。
モデル | 費用目安 |
---|---|
無人販売機型 | 100~300万円程度 ※「スマリテ」は58万円~、85万円~(ハカリ方式/ICタグ方式)の3種類 |
セルフレジ型 | 100~300万円程度 |
ウォークスルー型 | 500~2,000万円程度 |
開業コストを抑えるポイントは次のとおりです。
- 物件取得費を抑える:居抜き物件を活用すれば、初期費用を大幅に削減可能
- 設備投資を最小限にする:シンプルな無人決済システムを導入し、無駄な機能を省く
- 仕入れコストを最適化:賞味期限が長い商品をメインに選び、在庫ロスを減らす
無人店舗を成功させるには、初期投資を抑えつつ、効率的な運営を実現することが重要です。
ランニングコストと利益率|黒字化の目安はどれくらい?
無人店舗の運営には、次のような固定費と変動費がかかります。
費用項目 | 詳細 |
---|---|
固定費 | 家賃 システム維持費(決済システム・クラウドサービス利用料など) 防犯対策費(カメラ設置・遠隔監視サービスなど) 通信費(インターネット回線・データ通信) |
変動費 | 光熱費(電気代・水道代など) メンテナンス費(機器の修理や点検) 決済手数料(クレジットカード・電子マネーなどの取引手数料) |
ビジネスモデルによってランニングコストは異なりますが、以下の費用は一般的な平均値とされています。
費用項目 | 月額目安 |
---|---|
電気代(飲料自販機型) | 1,000~3,000円 |
電気代(冷凍自販機型) | 5,000~9,000円 |
メンテナンス費 | 修理1回あたり2~3万円 |
また、無人店舗の利益率は業態や取り扱う商品によって異なります。
一般的な目安は以下の通りです。
業態 | 利益率 |
---|---|
日用品・飲食(仕入れコストが高め) | 約20% |
雑貨・アパレル(適度な利益率) | 約30%以上 |
例えば、月商100万円の無人店舗では、利益率ごとの収益は以下のようになります。
月商 | 利益率20% | 利益率30% |
---|---|---|
100万円 | 20万円 | 30万円 |
300万円 | 60万円 | 90万円 |
500万円 | 100万円 | 150万円 |
無人店舗は人件費がかからない分、有人店舗よりも利益率が高くなりやすい傾向がありますが、初期投資が大きくなるため、黒字化までに3~12か月かかるケースもあります。
そのため、開業前にランニングコストをしっかり試算し、長期的な収益計画を立てることが重要です。
売上モデル別の収益シミュレーション
無人店舗の売上は、「客単価 × 客数 × 営業日数」の計算式で算出できます。
売上規模をイメージしやすいように、3つのモデルでシミュレーションを行いました。
売上モデル | 無人販売機型(小規模) | セルフレジ型(中規模店舗) | ウォークスルー型(大規模店舗) |
---|---|---|---|
1日あたりの客数 | 30人 | 80人 | 200人 |
平均客単価 | 800円 | 1,500円 | 2,000円 |
月間営業日数 | 30日 | 30日 | 30日 |
月商 | 72万円 | 360万円 | 1,200万円 |
利益率30%の利益 | 約21.6万円 | 約108万円 | 約360万円 |
収益を伸ばすためのポイントは次のとおりです。
- 客単価を上げる工夫が必要:セット販売や高付加価値商品を取り入れると利益率アップにつながる
- 固定費を抑える努力が必須:居抜き物件の活用や、シンプルな決済システムの導入でランニングコストを最小限に抑える
無人店舗は運営コストが低い分、売上を最大化する工夫が収益アップにつながります。

無人店舗の導入ステップ|開業までの完全ロードマップ

本章では、無人店舗の導入ステップを解説します。
- コンセプト設計|高利益を狙える商品を決める
- 物件と設備の選定|売上を最大化できる立地を選ぶ
- 開業準備とPR戦略|初月から集客できる宣伝方法を実行
STEP1.コンセプト設計|高利益を狙える商品を決める
無人店舗を成功させるには扱う商品の選定が重要なため、まずはコンセプトを設計しましょう。
利益率だけでなく、回転率・保存期間・無人販売に適しているかを総合的に判断することが大切です。
▼商品選定の3つの基準
基準 | 重要ポイント | 具体例 |
---|---|---|
利益率が高いか | 仕入れコストと販売価格のバランスが取れているか | 高級冷凍食品 サプリメント 専門的な日用品 |
長期保存が可能か | 消費期限が短いと廃棄リスクが高まる | 冷凍食品 缶詰 インスタント食品 ナッツ類 |
無人販売に適しているか | 試食や接客が不要で、盗難・破損リスクが低いか | 自動車用品 スポーツグッズ ギフト商品 日用品 |
STEP2.物件と設備の選定|売上を最大化できる立地を選ぶ
コンセプトを決めた後はターゲット層や周辺環境をリサーチし、無人店舗の設置場所を決めましょう。
▼無人店舗に適した立地の選び方
基準 | 詳細 | 具体例 |
---|---|---|
人通りが多いか | オフィス街・駅前・商業施設内は集客しやすい | ショッピングモール 駅ナカ 繁華街 |
ターゲット層とマッチしているか | 商品特性に合ったエリアを選ぶ | 冷凍食品⇒共働き世帯が多い住宅地 トレーニング用品⇒ジム周辺 |
24時間運営が可能か | 夜間利用が見込めるか、防犯対策が十分か | 駐車場付きロードサイド 監視カメラが設置しやすい場所 |
STEP3.開業準備とPR戦略|初月から集客できる宣伝方法を実行
無人店舗は有人店舗のようにスタッフが呼び込みをするわけではないため、開業前から集客の仕組みを作ることが重要です。
▼開業前にやるべき3つのPR施策
施策 | 詳細 | 具体例 |
---|---|---|
SNS・広告で事前告知 | 開業前に情報を拡散し、期待感を高める | Instagram・X(旧Twitter)で「開店カウントダウン投稿」 |
オープニングキャンペーンを実施 | 初回購入者に特典を用意し、来店を促す | ○○円以上購入でプレゼント、無料サンプル配布 |
地域メディア・フリーペーパーに掲載 | 地元の方に認知してもらう | 商店街と提携し、近隣店舗と連携キャンペーン |

無人店舗の導入事例

本章では、無人店舗の導入事例を4つ紹介します。
- 福岡国際空港|無人販売機型
- 東関道 酒々井PA|無人販売機型
- ANA FESTA GO|ウォークスルー型
- NEC SMART STORE|ウォークスルー型
福岡国際空港|無人販売機型

福岡国際空港では、農家が生産した九州産の果物を「スマリテ」の無人販売機で販売し、訪問客の買い物不便を解消しています。
シンプルな操作設計に加え、専用POS端末を活用することで、高齢者でもスマートに商品を購入できる点が大きな特徴です。
また、空港という立地ならではの集客力を生かし、県外や海外からの観光客へも直接アプローチが可能。
▼利用者が撮影したスマリテの買い物シーン動画
東関道 酒々井PA|無人販売機型

東関東自動車道の酒々井パーキングエリア(PA)にも、無人販売機型の無人店舗「スマリテ」が設置されています。
その結果、店舗の営業時間外でも食事やお土産を購入できるようになりました。
特に便利なのは、深夜移動をするドライバーや旅行者です。
従来、コンビニがなければ深夜のパーキングエリアで軽食や飲み物を買うのが難しい状況でした。
ANA FESTA GO|ウォークスルー型

ANA FESTA GOは、空港内に設置されたウォークスルー型の無人店舗です。
入口に設置されたセンサーが来店者を認識し、自動でゲートが開閉します。
商品を棚から取ると、天井のカメラと重量センサーが取った商品と数量を自動で検知する仕組みです。
NEC SMART STORE|ウォークスルー型

NEC SMART STOREは、NEC本社内に設置されたウォークスルー型の無人店舗です。
商品を選ぶだけで決済が完了するため、業務の合間にスムーズに買い物ができるのが特徴です。
今後、同様の仕組みが他の企業やオフィスビルにも広がる可能性があるでしょう。

無人店舗のフランチャイズ|ジム・ゴルフ

本章では、フランチャイズモデルを2つ紹介し、それぞれの特徴を解説します。
- ハコジム
- トナリノゴルフ
ハコジム

ハコジムは、株式会社ハコジムが運営する個室型の無人ジムです。
一般的なジムと異なり、スタッフが常駐せず、利用者が予約した個室でトレーニングを行うスタイルを採用しています。
ハコジムの特徴は次のとおりです。
- 無人環境でもAIがトレーニングをガイドしてくれる
- 全国に23店舗を展開し、今後も成長が見込まれる
- 初期費用は約800万円で、有人パーソナルジム(8,000万円規模)と比較すると大幅に抑えられる
トナリノゴルフ

トナリノゴルフは、株式会社トナリが運営する無人バーチャルゴルフ施設です。
従来のバーチャルゴルフ店舗はスタッフが常駐し、営業時間に制限があることが一般的でしたが、トナリノゴルフは完全無人かつ24時間営業を実現しています。
トナリノゴルフの特徴は次のとおりです。
- 24時間営業で好きな時間にプレイ可能
- 最先端のシミュレーター「GOLFZONシミュレーター」を導入
- 全国平均のシミュレーター稼働率が60%なのに対し、トナリノゴルフは80%超
参考:#POSMA

無人店舗の万引き対策|防犯カメラとセンサーを活かした最新対策

本章では、無人店舗で導入できる万引き対策を紹介します。
- 防犯カメラを設置する
- 商品にセキュリティタグを付ける
防犯カメラを設置する

無人店舗における万引き対策の基本として、防犯カメラの設置は欠かせません。
カメラの存在自体が万引きの抑止力となり、不正行為を未然に防ぐ効果が期待できます。
また、万引きや破損事故が発生した際には、録画データをもとに犯人の特定や証拠の確保が可能になります。
- 出入口やレジ周辺、商品の陳列棚など、死角ができないよう複数のカメラを配置
- 不審な動きを検知し、リアルタイムで警告を出す機能があるカメラを導入
- 万が一の機器破損や盗難に備え、映像をクラウドに保存
商品にセキュリティタグを付ける

無人店舗の万引き対策として、セキュリティタグの導入が効果的です。
商品に専用のタグを取り付けることで、未会計の状態で持ち出された場合に警報が鳴り、不正行為を未然に防止できます。
▼セキュリティタグの種類と特徴
タイプ | 特徴 | 代表例 |
---|---|---|
RFIDタグ | 電波を使い、商品情報を自動で読み取る | アパレル 書籍 電子機器など |
EASタグ(電子記事監視タグ) | 出入口のゲートと連携し、未会計の商品を検知 | コンビニ ドラッグストア スーパーなど |
GPSタグ | 高額商品の追跡に活用され、持ち去り後の発見が可能 | 高級ブランド品 電子機器など |

【データ有】無人店舗ビジネスの市場規模は今後どのように変化する?

無人店舗ビジネスの市場規模は2022年度に前年比13.4%増の606億円*1に達しました。
その中でも、無人店舗の運営を支援する特定の技術やサービス市場は2022年度で3.5億円でしたが、2027年度には年平均成長率94.5%で97億円*2に達すると予測されています。
また、世界に目を向けると、アメリカの無人店舗市場は2023年の市場規模で約72.82億ドル(約1兆0194億8000万円)*3と推定されており、2031年には約309.16億ドル(約4兆3282億4000万円)*3に達する予測です。
*1 参考:日本経済新聞
*2 参考:デロイトトーマツ
*3 参考:QYRESEARCH
まとめ
本記事では、無人店舗の現状と普及しない理由、解決策について解説しました。
それでは、この記事の要点を振り返ってみましょう。
- 無人店舗が普及しない理由として、HACCP基準に基づく食品衛生管理の難しさや、セルフレジ・無人決済に対する消費者の心理的抵抗が挙げられる。
- 高コストや技術トラブルの対策として、低コスト機器の選定や補助金の活用が有効。
- 収益シミュレーションでは、ウォークスルー型は導入コストが高いが利便性が高く、無人販売機型は低コストで参入しやすい。
- 実際の導入事例として、福岡国際空港や酒々井PAでは無人販売機型が導入され、空港のANA FESTA GOではウォークスルー型の仕組みが採用されている。また、NEC本社では給与天引き型の無人ストアが導入されている。
- フランチャイズ展開も進んでおり、ハコジムではAIトレーナー付きの無人ジムを展開、トナリノゴルフでは24時間営業のバーチャルゴルフ施設を運営し、無人ビジネスの幅を広げている
- 防犯対策として、防犯カメラのAI分析や、RFIDタグ・EASタグを活用した万引き防止システムが導入され、セキュリティの強化が進んでいる
- 無人店舗の市場規模は2022年度に606億円に達し、2027年には97億円規模まで成長すると予測されている。アメリカ市場でも急成長しており、今後さらなる拡大が見込まれる。
- 無人店舗の新たな解決策として、低コストかつ簡単に導入できる「スマリテ」が注目されている。クラウド管理により遠隔での在庫確認や価格変更が可能なため、人件費削減にもつながる。
本記事を参考に、無人店舗の現状と課題を理解し、導入の可能性を検討してみてください。